抜歯即時埋入
2024年6月12日
上顎右側中切歯に抜歯即時埋入インプラントを適応した審美症例
川里 邦夫
Serendipity かわさと歯科
Application of Immediate Implant Placement in Maxillary Right Central Incisor for Esthetic
KAWASATO Kunio
Serendipity Kawasato Dental Office
キーワード:Immediate Implant Placement(抜歯即時埋入インプラント),
Esthetic Restoration(審美修復), Symmetry(左右対称性)
[症例の概要]
56歳 女性。初診2008年11月。主訴;上の前歯が動く。所見;患歯は2度の動揺・歯根吸収があり保存不可能。
[治療方針・治療経過]
11歯周囲に骨欠損はなく、歯肉退縮や感染は認められず、患者の早期改善に対する希望が強いことから抜歯即時インプラント埋入を選択した。CTから骨量・骨質に問題がなく4壁性で、感染もなく、 21歯よりも歯肉辺縁が1mm高位にあったため、抜歯即時にてインプラント埋入を行った。埋入6か月後にアバットメントをスクリュー固定し、左右対称にするため、21歯にポーセレンラミネートベニアを装着した。
3か月後11歯に最終補綴装置オールセラミッククラウンを装着した。
治療期間は2年3か月で、11年間ではあるが、 審美的に良好な経過を得られている。
[考察]
打撲にて歯根吸収を伴った11歯に対し、骨量・骨質・感染に問題はなく、21歯より高位にあったため、
抜歯即時インプラント埋入が行え、審美性を獲得できた。

初診時
図1 初診時の口腔内写真(正面観)と口唇と上顎右側中切歯のデンタルエックス線写真(2008年11月)

クラウン除去時
図2 上顎右側中切歯のクラウン除去時の口腔内写真および抜去歯とCT
上顎左右側中切歯の近遠心幅径を左右非対称にするためにメジャーで計測し8,5mmとし, 上顎左側中切歯近心にレジン充填を行った。

インプラント埋入時
図3 インプラント埋入時の周囲骨の確認
歯肉縁から周囲骨まで 遠心5mm 中央4mm 近心5mm

インプラントの埋入
図4 インプラントの埋入
歯肉縁からインプラントショルダーまで 遠心5mm 中央4mm 近心5mm

埋入後6カ月
図5 インプラント埋入後6カ月
左:正面観 右:咬合面観
インプラントは顎堤の中央にあり, テンポラリーヒーリングアバットメントの長さは7mmで
隣接面では5mm, 中央では4mm縁下にインプラントショルダーがある。

ジルコニアアバットメント
図6 ジルコニアアバットメント
歯肉縁下のエマージェンスカウントウアーの形態を凹型にし, 歯肉の厚みを確保した。

最終補綴装置
図7 ジルコニアアバットメントと最終補綴装置の装着時の口腔内とデンタルエックス線写真
上顎左側中切歯はラミネートベニア

装着11年後
図8 最終補綴装置の装着11年後の口腔内とデンタルエックス線写真
経過は良好である。
大阪市北区曽根崎新1-4-20桜橋IMビル4F
かわさと歯科・矯正歯科
院長 川里 邦夫
- 治療名
- 抜歯即時インプラント
- 費用
- 470,000円(税込み)
内:オールセラミック1本/120,000円、インプラント1本/350,000円 - 治療期間
- 1年
- 通院頻度
- 1ヵ月2回
- そのほか患者様情報
- 56歳・女性
初診日 2006. 5.13.(13年経過症例)
治療内容
-
患者様の症状
- 30年前に上顎前歯に外傷を受け、他の歯科医院にて治療を受けたが、見た目が良くないとのことで再治療を希望された。
歯根吸収があり保存不可能であった。 -
治療法
- インプラントを即時埋入し、オールセラミックにて既存の被せのやり直しを行なった。
-
治療結果
- 審美的な仕上がりで、患者自身も満足した。13年経過し良好である。
既存の修復をセラミックインレーにて改善した。
※治療結果は患者様によって個人差があります。
治療を行う上での 注意点 (リスク・副作用)
オールセラミックには欠け易いといったリスクがあるためナイトガードは必須である。
そのほか
咬合力が強いためナイトガードは必須である。
